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あんたとデカいことがしたい

 

◆今朝、LINEが1つあった。

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 そして私は、一日仕事に手がつかなかった。

 

◆時刻を見てほしい。もうそろ空も白んでくる頃だ。私がこれを見たのは朝6:30。寝起きの頭が虚ろな頃にこれをぶち込まれてみろ。どんな劇物よりも重い。

 会社への道すがらには小学校・中学校があり、青い学生たちがきゃんきゃんしている。その中を、皺まみれのスーツに身を包んでとぼとぼと歩いていく。私の頭にはずっと、朝の言葉がよぎり続ける。何だ、”デカいこと”って。何だ、どんなことなんだ……。

 

◆ああ、つまらない大人になってしまった。くだらない人になってしまった。あんなこといいな、できたらいいな、なんてことが、全く浮かばない。今日の仕事はなんだっけ、出社めんどくさいな、働きたくないよ、中学生たちが眩しいや……。

 私が中学生だった頃って、何を考えていたんだろう。何になりたかったんだろう。何かもっと”デカいこと”を考えていなかったか? しかし、思い出せない。あの頃何をしたかは覚えているのに、何を思っていたのかは、遠く彼方にある。

 

◆”デカいこと”をしたい。誰しも幼い頃は考えていたはずだ。男ならば一度は地上最強を夢見るはずだ。女ならば、何だろ、トップアイドルかな。わからないけど。

 確かに、もし私がなにか”デカいこと”を為そうとするなら、LINEをくれた彼女を頼るだろう。そういう仲だ。彼女が私をどう思っているかは知らないが、「どう思って私にこれを?」と聞けるような気のおけない仲ではある。少なくとも私は、きっと何かを為すためには彼女が必要だと思ってしまう。

 見通せるほどの先もなく、美しかった過去が煌めきを増すばかりの今、このタイミングで彼女からこんなことを言われてしまった。まだ、信じてくれているのだ。どうだ、彼女が望む未来に、私は立てているか。

 

◆日中仕事の裏でぼんやり、何を為したいのか、延々”デカいこと”について考えさせられることになったし、結局思いつかなかったのだ。何がしたかったのか思い出せない、人間としての私が悲しい。言われるまで何も思っていなかった、凪のような心が苦しい。

 それでも、そんな現状の私を知ってか知らずか、彼女は私を頼ってきたのだ。なあ、彼女の”デカいこと”のために、私は何ができる。 

 

◆だいぶ返答に悩んだが、シンプルに言葉を残した。

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 わかっていることは、私は”デカいこと”を創り、支える側の人間だ。魅せる側の人間ではない。B'zで言えば松本だし、NARUTOで言えばシカマルだ。稲葉やナルトたる彼女についていきたい。失っていたはずの向上心に、細やかながら火をつけられてしまった。

 こんな時刻にLINEが届くときは、たいてい彼女はトリップしていて送ったときのことをちっとも覚えていない。どんな心積もりで送ったのかは本人すらも知らないまま過去に消えていくことになる。けれど、「あんたとデカイことをしたい」と私に送ってきてくれた事実は、きっとずっと残り続ける。ならばせめて、彼女にそういう相手と思われ続けたい。”デカいこと”を為すためのパートナー役に今後も選ばれるような人間として、それに恥じない私でありたい。

 

 

 ”デカイこと”の行方は、まだ、誰も知らない。