ちょっと長めのツイート

お気持ちを配信しています

私が引きこもっている間も世界は楽しそうだなあ

 

検事長が賭け麻雀したり、有名人が沖縄行ったりよお。

 

◆首都圏では緊急事態宣言が延長されて、5月末日まで家に籠る生活が続くことになった。もう2ヶ月近く電車に乗っていないし、なかなか江戸川を越えられない。それでも普段なら、友人たちが今何をしているかなんてのもTwitterを見ればわかるんだけど、こんなご時勢だからか皆して口裏を合わせたかのように「家で酒盛り」のツイートしかしない。

 暇は潰せど鬱憤は晴れず。息が詰まる、というのがいよいよ読んで字の通りに、最近は胸につっかえがある感じが消えてくれない。幸か不幸か、麻雀や煙草のような退廃文化から離れざるをえなくなり、体内時計も朝型になるなどいたって健康的な生活を送れるようになったが、精神衛生に関してはその限りではない。友人に会いたい、一緒に酒を飲みたい。

 

◆頼みの綱のTwitterはといえば、近頃は物々しい話題ばかり。政治がどうとか自粛警察がどうとか、何かみんな怒りちらしている。と思ったら裏で検事長は賭け麻雀してるし、私でも名前を知ってるような人が沖縄に行ったりしている。私の知らないところでみんなでコントでもやってるのか? 

 そういった巷で話題の人々とそれを取り巻くモブたちの喜怒哀楽をiPhone8の小さい画面越しに見て、今日も賑々しいなあなんて他人事のように漏らしていたら一日が終わっていく。私の部屋だけ世界から切り離されて、宇宙空間にでも飛ばされたんじゃなかろうか。インターネットで見る社会はきちんと5月21日を迎えているのに、私の部屋はどうも4月上旬で時間が止まっているような、そんな時差を感じる。

 

◆近頃届くメッセージと言えば、研究室内の事務連絡と、そしてお祈りメールくらいで。責任や重圧ばかりを押し付けられて、楽しいことなんて何もない。歴史の転換点と人生の転機が重なってしまったのは、本当に不運で不幸で不遇で不憫としか言いようがないなあなんて、気が付けば毎日そんな自己弁護ばかりしている。まるで自分だけが悲劇のヒロインかのように。

 もう5月に期待できることもないので、6月になって宣言が解除されたあとの日々に希望を見出すしかない。首元に巻き付けられた真綿が、じりじりと、しかし着実に締め付けはじめている。早く、心から「楽しい」と言わせてくれ。